広報紙と発表会で「宝もの」の意味と価値を広める
2026年6月22日掲載
毎年度住民向けに「発表会」開催
山形県朝日町では毎年度、生活支援体制整備事業の一環として「暮らしの中にある地域の宝もの発表会」と銘打った住民向けイベントが開かれます。町と町社会福祉協議会(社協)が共催するもので、町社協所属の生活支援コーディネーターが見つけた住民同士のつながりと、つながりのなかでの日々の見守り、支え合い、さらに健康づくりや仲間づくりに役立つ場や活動などを「宝もの」として紹介します。
コーディネーターがスライドを投影し活動の様子を説明するだけでなく、宝ものの当事者が登壇して来場者に生の姿と声を届けます。また、町社協会長(町長が兼任)が、宝ものを生み出した当事者の功績を称え、感謝状を贈ります。
「高齢でも元気に活躍するお手本」
第7回の発表会は2026年2月27日、「朝日町エコミュージアムコアセンター創遊館」のホールで開かれ、住民らおよそ80人が来場しました。当日紹介された宝ものは次の3つ。40年以上の活動歴を誇るソフトボールチーム「朝日ベアーズ」。地区公民館に週1回診療所が開設されるのに合わせてカラオケなどを楽しむサロン「歌声喫茶館」。主に高齢男性の交流の場となっている毎週金曜の「健康マージャン」。
このうち朝日ベアーズは、会員約20人で平均年齢70.7歳(2025年5月時点)。加入資格は58歳以上で「野球、ソフトボール、飲み会が好き」であること。女性も加入できますが、これまでのところ会員は全員男性となっています。チームに入って22年目という81歳男性は、チームメートから「高齢でも元気に活躍するお手本」と尊敬されているとのこと。
高齢期のライフスタイルを提案
発表会ではこれまで、サークルやサロンだけでなく、お店や家などでの少人数のお茶飲みや井戸端会議なども取り上げています。こうした小さな集まりは親しい人たち同士のもので、誰でも参加できるわけではありません。こうした集まりも宝ものとして評価し紹介するのは、発表会の目的が「集いの場」のPRや勧誘よりむしろ「つながりの豊かな高齢期」というライフスタイルの提案にあるからです。
必ずしも「介護予防」や「生活支援」を前面に掲げた活動でなくてもいいのです。気軽さ、親しさ、楽しさに彩られた場と仲間を持つことが結果的に介護予防になり、困ったときにはお互いに手を差し伸べ、助け合うことができる。そんなつながりのある暮らしの具体像を提示するわけです。
ソフトボールで活躍する81歳男性が仲間に慕われ尊敬を集めるように、発表会は宝ものを持つ人たちへの共感や憧れを来場者に喚起します。それが「自分らしい宝もの」について考えてもらうきっかけになります。
全町あげて「宝もの」持つ人を増やす
このたびの発表会では、つなささ情報室・木村が「探してみませんか 地域の宝もの」と題して基調講演を行い、ステージ上で宝ものの皆さんにインタビューしました。そのときの様子は2026年6月1日発行の広報紙「おたがいさま」第31号に掲載されています(※左上の画像をクリックすると全ページをご覧になれます)
「おたがいさま」は生活支援コーディネーターが取材、編集、発行する宝もの広報紙です。A3版フルカラー二つ折り形式で、年4回発行し全戸配布されます。創刊は2018年5月。
いまある宝ものを掘り起こし、発表会と広報紙を通じて宝ものを持つ人を増やしていく。それが同町の生活支援体制整備事業の柱の一つです。発表会と広報紙の企画や運営・制作には、住民と介護・福祉分野の専門職らで構成する同事業の協議体「町地域支え合い推進会議」のメンバーも関わっています。宝ものの当事者も含め、まさに全町あげての取り組みとなっています。
※「情報提供」ページにも朝日町の記事があります。併せてご覧ください。
(記事で紹介している人物の年齢・所属・役職、団体の活動などはいずれも取材時点のものであり、現在とは異なっている場合があります)
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